呉越同舟 本当の意味って?由来を紐解くと?使い方・類語・英訳もチェック!

東京へ遊びに行ったときに
あるところで呉越同舟(ごえつどうしゅう)って看板を発見。

看板を見たときに、

んん?

どういう意味なんだろう。

ま、お店の名前だし気にしないでおこう
と思いましたが、
チョット気になってきました

一度気になりだすと、疑問がいろいろと湧き上がります。

呉と越って何?

船では無く舟なのはなぜ。

出典は何の書物から何だろう。

よく使うけれど、ホンマにその使い方であってるの??

というわけで、意味や元の漢文の読み方など色々調べました。

中々深いイ言葉で、調べれば調べるほど
今こそ本当の意味を知るべきでは、と感じましたよ!!

では、最初に呉越同舟とは、どんな意味なのか見ていきましょう。

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意味

呉越同舟(ごえつどうしゅう)は、正しい意味は次の通りになります。

仲の悪い者同士や敵味方が一緒になって行動を共にすること、
また、いざという急場には敵味方を忘れて互いに助け合うことをいう。

今回調べましたら、
呉越同舟の元々の意味ははいざという時には敵味方を忘れて互いに助け合う、という方です。

由来の漢文を読み解くとこの呉越同舟の元々の意味のことがよく理解できます。

そこで由来を見ていきましょう。

由来

この呉越同舟は、元々「孫子」の「九地篇(へん)」の中に、
出て来る兵士の率い方についての教えの一文です。

先ずこの中で、何故呉と越が出て来るのかを知っておくとわかりやすいので
簡単に説明しますね。

この孫子の中では、
呉と越は、実力伯仲のライバルで
不俱戴天の敵とされていて
仲が悪い敵同士を表すときによく出てくるたとえになっています。

かなり仲が悪かったのでしょうね。

ではその由来となった漢文についてみていきましょう。

漢文

原文

原文は次の通りになります。

善用兵者、譬如率然。

卒然者、常山之蛇也。

撃其首則尾至、撃其尾則首至、

撃其中則首尾倶至。

敢問、「兵可使如率然乎。」

曰、「可。夫呉人与越人相悪也。

当其同舟済、遇風、

其相救也、如左右手。」

書き下ろし文

書き下ろし文にすると、次のようになります

善く兵を用ゐる者は、譬へば率然のごとし。

卒然は、常山の蛇なり。

其の首を撃たば則ち尾至り、其の尾を撃たば則ち首至り、

其の中を撃たば則ち首尾倶に至る。

敢へて問ふ、「兵は率然のごとくならしむべきか。」と。

曰はく、「可なり。夫れ呉人と越人とは相悪む。

其の舟を同じくして済るに当たりて、風に遇はば、

其の相救ふや、左右の手のごとし。」と。

現代語訳

現代語に直訳すると次のようになります。

上手に兵を使用する者は、例えば、率然のようなものである。

率然は常山にいる蛇である。

その首を攻撃すると尾が助けに来る、その尾を攻撃すれば首が助けに来る、

その胴体を攻撃すれば首と尾がともに助けに来る。

あえて尋ねるには、「兵は率然のようにすることが可能なのか。」と。

答えるには、「可能である。

さて、呉の国の人と越の国の人は、互いに憎み合っている。

同じ舟に乗って川を渡る時に、強風に遭遇すれば、

互いに助け合うのは、左右の手のようなものである。」と。

長い文章ですが、
次のような内容です。

兵士を使うものは、常山にいる蛇の率然のように

首と尾が互いに助け合うように使わなければならない。

それは、例えると、あの仲の悪い呉の人と越の人が同じ舟に乗っていても
危険な場面になればお互いに左右の手のように協力するようなものだ。

どんなに仲が悪くても、大変なときには助け合う。

素晴らしい!!です。

でも、もう一つ疑問が残っています。
船と舟の違いはどうなんでしょうか。

どちらでもよかったような気もしますが、
このことを見ていきましょう。

船と舟の違い

まずは、ですが、これは大型で動力が付いたものを表します。

次にですが、これは小型で動力がなく手漕ぎのものを指します。

また海に出ていくようなものにはこの字は使用しません。

なのでワザワザ舟としているのは、次のようになことがあるからです。

手漕ぎで小さいもので一緒になった時
転覆しやすいので
常に危険と隣り合わせの状態でも一緒になれば喧嘩はしない、共に舟をこぐ

なので、敵同士でも共に行動するともとれるようになりました。

なるほどぉ!!

では、類語や英語では何というのでしょうか。

類語・英訳

類語

類語では、
共同戦線とか大同団結といった言葉になります。

どれも、考え方が違う団体が協力して共に戦うという意味を持っています。

英訳

Bitter enemies in the same boat

見るからに呉越同舟な感じですね。

Bitter enemies

恨み重なる敵といった意味で、
呉と越の関係性を含めた敵同士を表しています。

では、これらを踏まえて使い方を見ていきましょう。

使い方

革新派と、一般に女性、南部人、農村地帯の人々の暮らしとアフリカ系アメリカ人はそれが社会を改善すると信じ、クー・クラックス・クランもその厳格な施行を強く支持するという呉越同舟状態だった。

前年の原料買占め戦で、大日本麦酒は鈴木のために大打撃を受けていたが、大日本としては、麒麟への対抗上、どうしても帝国麦酒との合併が必要と考え、呉越同舟の思いで鈴木に申し入れてきたのだ。西川は合併に賛成で、直吉に取りついだ。
城山三郎『鼠 ─鈴木商店焼打ち事件─』より引用

日常では、次のように使います。

  • 犬猿の仲の二人が、体育祭で1位をとるために呉越同舟で頑張っている。
  • とか

  • ここはひとつ呉越同舟となって、あいつらを一網打尽にしようではないか!!
  • という風になります。

    普段は仲が悪くても、協力し合おうというような時に使うと本来の意味が生きてきますよ!!

    さて今回は長くなりましたけれど、呉越同舟について調べました。

    では簡単にまとめていきましょう。

    まとめ

    今回は呉越同舟について調べました。

    意味は、本来の仲が悪くても緊急時には、協力し合うという意味と、

    敵同士でも行動を共にするという意味がある事が解りました。

    由来については、漢文を紐解いていきましたね。

    船と舟についての違いも見ました。

    類語や英訳についても見ていきました。

    普段敵同士行動を共にすることだけでも中々ないのでそちらがクローズアップされやすいですが、

    本当はもっと深い、緊急時には敵同士でも協力し合う
    という意味があったのですね!!

    敵は少ない方がいいのですが、たとえ相手が嫌いな方でも常に協力できるようにしておきたいものです。

    長文最後までご覧いただきありがとうございました。

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